ソールの種類 - 用途に合わせた上手な履き分け方

靴を買い替える、靴を捨てる時はどんな時だろうか。

一般的にはアッパーに修理不可能なレベルのダメージを与えてしまった時だろう。

その他にソール、靴底が削れることによって滑りやすくなったり、酷い時にはアッパーにまでダメージが及んでしまった時が多いと思われる。

履きつぶすくらいまで愛用する靴ならば、ソールの交換をしてさらに長く履いていたいものだ。

今回はソール交換の際に役立つ、ソールごとの特徴や形状を紹介していく。

ソールでこだわりが分かります

ソールの素材によって、耐久性や色合い、足に伝わる衝撃などすべてが異なる。

歩き心地で選んでいる人もいれば、見た目やメーカーとの相性で選ぶ人もいるだろう。

靴へのこだわりは、アイレットやシューレース、そしてソールなどの細かい箇所に表れやすい。

特にアウトソールは普段は見えないが、カスタム可能なパーツとしては最大の大きさのため交換のしがいはある。

カスタムで自分だけのお気に入りを

素材の好みでも選んでいただいてもいいが、ソールは形成素材だけでなく形状が異なり、各特長を持っている。

アウトソールという接地部分の凹凸のデザインにも、各人の好みが分かれる要素が含まれている。

ワイルドなものから見た目のシャープなものまで、自分の好みに合わせたカスタマイズが可能なのだ。

状況によってソールを使い分けるのが上級者

ソールには耐水性や、環境との相性というものがある。

状況に適した靴を履き分け、靴底のダメージを最小限に抑えることで、長く履き続けられるのだ。

ソールの種類

レザー

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革素材でできたソール。カラス仕上げのように色を染めたり、ベヴェルドウエストのような加工を施すことができる。

革靴に多く使用されているソールだが、革なので耐久性に不安がある。

水に濡れると革が柔らかくなり、さらに消耗が激しくなってしまうが、革が呼吸するため靴の中が蒸れにくいというメリットもある。

ソール交換の際にラバーソールを貼る人も多いが、レザー特有の足音や歩き心地に魅せられた人も少なくない。

ラバー

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ラバー、ゴムで成型されたソール。

滑り止めとしての性能はトップクラスで、一般道路用から登山用のものまで幅広く流通している。

ワイルドな見た目のものはマウンテンブーツやワークブーツなどによく使用され、フラットなものはビジネスシューズやパンプスなど、一般的な滑り止めとして使用されている。

靴のリペア部材で有名なビブラム社は、登山用ラバーソールを考案したことから現在に至っている。

ゴム製だけあって気密性が高く、湿度や臭いがこもりやすいのが難点。

クレープ

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通常の弾性ゴムを精製する途中で凝固・乾燥させたものを生ゴムと言う。

縮れた表面を持ち、ラバーソールに比べると若干耐久性は低いものの、濡れた地面でのグリップ力と滑り止めの性能は随一。

主にチャッカブーツやワラビ―などに使われている。

見た目も質感も独特の雰囲気を持つため、コアな愛好者を多く持つ。

スポンジ

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見た目はラバーに似ているが、歩き心地は柔らかく歩きによる足への疲労を抑えてくれる。

スポンジなだけあってラバーソールよりも軽く、またレザーソールよりもグリップの利く素材です。

ブーツやサンダル、革靴など幅広く使用されていて、有名どころではビルケンシュトックのサンダルのソールがスポンジ製が挙げられる。

ソールに取り付ける部材

ソール本体ではなく、ソールに補強として取り付けることのできる部材がある。

スティールチップ

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つま先やカカトに取り付ける鉄製の部材で、摩耗への耐性が増し、すり減り防止になる。

ラバーやレザーを新たに貼りつける手法もあるが、耐久性という面から見るとスティールチップがダントツだろう。

UNION WORKSにはオリジナルのヴィンテージ加工を施したスティールがあり、設立当初からのこだわりが伝わる一品だ。

化粧釘

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化粧釘はトウやトップリフトに打ち込み、ソールを装飾するもの。

材質は柔らかいブラス(真鍮)製のものが多く、接地時の金属音や響きを好んで打ち込む人や、釘の頭でソールにデザインを施す人などそれぞれの嗜好に合わせたカスタムを行う。

天気や場面で履き分けよう

ソールは靴の中で一番地面に触れる場所であり、同時に最も消耗する場所でもある。

レザーソールなどは履きつづけたら穴が開いてコルクが見えてしまうし、スポンジやラバーは長年の使用で劣化してひび割れてしまう。

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長く履き続けるためにも、天気や環境などその時々に合わせた靴を選ぶのがベストだ。

お気に入りのデザインであれば耐久性を高めるソールを交換してもいいし、デザインから選んで自分好みにカスタマイズするのも良いだろう。