かかとのゴムが外れてからじゃ遅い - ヒールの急なトラブル時の対処方法

今回は女性の悩みとして多い、ヒールのゴムが外れてしまったときの対処方法と注意点を紹介したい。

実は、ちょっとした意識や対処だけで悩みや原因を解決することができるのだ。

ヒールのかかとは体重が最もかかる部位だ。

消耗が激しく、外れてしまったり、すり減りなどで悩む機会が多いからこそ、今回の対処方法は生活の知恵として知っておいてほしい。

ヒールのゴム部分の重要な役割

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かかとはヒールの中で最も体重のかかる場所であり、ゴムはその先端に位置している。
歩いている時の衝撃を抑えるクッションのような役割を果たし、また、ヒール本体を傷つけないように取り外し可能な構造にもなっている。
しかし、力が入るためヒールの中でも消耗が激しく、短い期間でゴムが擦り減ったり、かかとから外れてしまうことがある。
これを放っておくとどうなるだろう?
一見地味な役割にも見えるゴムだが、なくなったり擦り減ると様々なヒールトラブルが生まれてくるのだ。

かかとのゴムが取れると起こるトラブル

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この項目ではかかとのゴムが取れてしまった際に起こりうるトラブルをご紹介したい。
見た目、耳障りな音、姿勢への悪影響など、「ゴム」たった一つでここまで悩まされることになることを知っておこう。

見た目への影響

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右足のヒールだけゴムが取れてしまった状態。
まるで小学生の前歯だけが抜けているような姿にも見える。
これでは靴も、履いている人すらも見た目の印象が悪くなってしまう。

足音への影響

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履き続けてゴムが擦り減ると、ヒールとの接続役割を果たす金属が見えてくる。
この状態で歩くとどうなるのか?
あの耳障りでキーンと響く金属音が歩く度に聞こえてくる。
人によってはこの金属音でヒールの消耗具合に気付くという場合も多く、金属音が鳴り出したらそろそろ交換の合図!なんて思っている人もいる。
しかしこれは危険で、金属音がなるということは既にデッドラインを超えてしまっているので、早急に交換が必要であると言える。

姿勢への影響

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直ぐに体感できるものではないが、危険なトラブルとして姿勢へ悪影響を及ぼすことを知っておかなければならない。
ゴムが取れた状態だと、後ろに倒れ込むような形となるのが画像でもわかる。
この状態で歩きつづけることは、常に後ろに倒れる力を支えるため前(後)傾姿勢、になりやすく、ヒールを履いていない時でも変な姿勢がしみついてしまう。

かかとのゴムが取れた時の2つの対処方法

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かかとのゴムが外れた場合、主に2つの対処方法が存在する。
それはお店で修理するか、自力で修理するといった方法だ。
どちらにもデメリットがあるのでヒールのかかと交換(ゴム)を行う場合は慎重に行ってほしい。

靴修理の専門店で修理

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最も無難で安全性の高い修理方法が靴修理の専門店にお願いすることだ。
街中ではあまり見かけないかもしれないが、駅近辺には以外と多い。
通勤時に使用する駅周辺の靴修理屋をもしもの時のために把握しておこう。
修理の平均価格は1000円~

自分で修理

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量販店には交換用のゴムが販売されていることがある。
自分でゴムを購入しペンチで剥がして、ハンマーで取り付ける作業ができれば自分でも修理ができるという訳だ。
修理の平均価格は約500円~(道具込み)

修理時の絶対気を付ける注意点

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どちらにもデメリットがある。
店舗で修理する場合は、店舗選びがとても重要。
自分で修理する場合は、慎重に作業を行わないとヒール本体を傷つけたり、かかと部分から釘が飛び出してしまう可能性があること。

店舗選びで大変な惨事に!?

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店舗選びが重要な訳として、実際にとある店舗で起こったトラブルをご紹介したい。

女性Aがとある店舗にかかと交換を依頼し、作業終了時間にヒールを取りに行った。
すると明らかにかかと部分が作業中に削れてしまったのか、隠すように上から塗装されていたとのことだ。
またかかと部分に亀裂が入っていたことにも気づいたという。

一生履くつもりで購入した高級靴が見るも無残な姿に。
かかと交換はどこでも行っている修理サービスですが、高級ブランドは芯の細いものが多く作業難易度が増します。
通常の婦人靴と同じ感覚で作業を行うとこのような問題が発生してしまう場合があるのだ。
もちろん、素人が無理に直そうとすればなおさらだろう。

店舗選びと、自分で直す場合は大切な靴ほど慎重になろう。

ゴムの種類と違いについて

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かかとに使用するゴムには、種類があることをご存じだろうか?
物によって耐久性や柔軟性に違いがあるので、レスキューでよく使用している製品をご紹介したい。
かかと交換用のゴムの性能差を知って交換してみるのも、いつもとは違ったかかと交換を楽しめるので、是非こだわりの製品を見つけて欲しい。

カサリ ドッピオストラト

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内部のピンには海外ブランドで正規採用されているFLEXピンを使用しており、削れにくく歩きやすくなっている。多くのピンヒールがこのピンを採用しているため絶妙にフィットする。

カサリ スタンダードピンヒール

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スタンダードと言うだけあって、リーズナブルな価格のため交換に多く用いられる交換用のゴム製品。
特にこだわりがなければ、こちらの商品をおすすめしたい。

ビブラム ラストラ

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靴修理用品のメーカーとして有名なbivram社のゴム。
ウレタン素材を使用したゴムは軟質で歩いた時の衝撃を和らげる役目としては打ってつけ。
このヒール履くと疲れやすいのよね~という場合に使ってみてはいかがだろうか?

トピ ボルカ

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TOPY社のゴムは固さと柔軟さのバランスが良く、ヨーロッパで人気のある製品。
耐摩耗性にも優れているので長期間使用し続けることができる。

かかとのゴムの消耗を抑えるコツ

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「定期的にかかと交換するのは面倒だ。」
現在、かかとの削れない製品というのは開発されておらず、どんなヒールも履き続ける限り、かかと交換は行う状況となるだろう。
それでも消耗を抑える方法もあるので、普段から意識してみて欲しい。

耐久性の高いゴムを使用する

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ゴムの種類と違いについてでも説明したように、メーカーによってゴムの耐久性が異なる。
長く1度の修理で吐き続けたい場合は、カサリやトピと言った耐摩耗性の高い製品に交換してみるのも良いだろう。

普段から歩き方を気に掛けて消耗を抑える

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ヒールのかかとゴムの消耗が早い人は歩き方に原因がある場合が多い。
引きずって歩けば歩くほど消耗は早くなるので、正しいヒールの歩き方を意識することも大事だ。
歩き方を改善すればゴムの耐久性だけでなく、姿勢の改善にも繋がるのでこの期にチャレンジしてみるのもいいだろう。

まとめ

今回はヒールのゴムが外れてしまった、消耗してしまった時に役立つ対処方法をご紹介した。
店舗の選ぶ時と、自分で修理を行う際は慎重に行うことをこころがけ、交換の際はゴムのメーカーにもこだわると、大切なヒールをもっと好きになれるはずだ。