2017年レアスニーカー高騰ランキング

値上がり幅から分かること
シューズファンの人気を集めるスニーカーを追うことで、誰でも優れたアイテムにたどり着くことができる。そこでこのコラムではスニーカーがどれほど値上がりしたのかを調べ、ファンが真に価値のあると認めたスニーカーを紹介する。その中からあなたの心を打つ一足を見つけて帰って頂きたい。
優れたデザインのスニーカーを見つけたい時,どんな言葉で検索すべきか迷うことがあるだろう。またどこにでもある情報の羅列にうんざりしている方は案外多いと思われる。値上がり幅を見ることで、流行など、ひと時だけ光る要素は抜きにして、多くの人を魅了し続ける美しいスニーカーが見つかるだろう。これから素敵な靴を探す方はもちろん、コレクターの方にもお勧めできる情報を提供する。
また値上がり幅を指標としてスニーカーを紐解くことで、メルカリなどのフリマアプリユーザーやオークション出品者の方にも興味深い情報が得られるはずだ。様々な形で靴に深い関心を持つ人が増えることを願ってこのコラムを制作した。
値上がり幅ランキング 2017スニーカー
2017年に発売された人気スニーカーの中で値上がり幅が大きいものをランキングにした。各スニーカーのセクションでは愛される理由、ファンからの人気を集める要素、靴修理職人が認める価値を紹介するので最後までお付き合い頂きたい。
20位~11位
20位エアマックスフレア(ブラック/ブラック/ブラック)
英語表記:NIKE AIR MAX FLAIR
(BLACK/BLACK/BLACK)
発売日:2017/5/20
販売価格:\19,440
値上がり後の価格:\26,000
値上がり幅:\6,560
※ヤフオク17年5月落札
ビジブルエアと呼ばれるミッドソールに開いた窓が特徴的なエアマックスシリーズだが、2017年にこれまでとは一線を画す形状のエアマックスフレアが発表された。大型アップデートは2014年発売のエアマックスフライニット以来となる。
エアマックス史上最もモダンな印象に仕上がったエアマックスフレアはまさに転換点と言える。中でもオール黒(ブラック/ブラック/ブラック)は抜群の人気で、レディースサイズは展開されていないにも関わらず、女性からの支持も厚く、あらゆる人の人気を勝ち得たスニーカーといえる。
海外で先行販売が行われておりファンは上陸を待ちわびていた中、4月に日本展開の情報解禁がなされ、たちまち話題となった。発売日こそ激しい争奪戦ではあったが、安定した供給がなされたため、案外手にいれた人は多いので20位は妥当。情報がスニーカーに興味の薄い層にまで浸透するにつれ人気が高まりわずかに高騰するに至った。
19位エアモアアップテンポ(ホワイト/ホワイト/ホワイト)
英語表記:NIKE AIR MORE UPTEMPO
(WHITE/WHITE/WHITE)
発売日:2017/5/26
販売価格:\17,280
値上がり後の価格:\29,800
値上がり幅:\12,520
※ヤフオク17年5月落札
ナイキの一大人気スニーカーであるエアモアアップテンポ、通称モアテンは、1996年に発売されて以来、05年に一度復活した。そして、それから約10年後の16年に本格復活、コンスタントにニューモデルが発表されるようになった。ニューモデルの発表が次のニューモデルへの関心を掻き立て話題性が途切れない。
17年初にシュプリームとのコラボレーション情報が公開。またオール黒・オール白といった、個性的なのにまとまった印象のモデルも発表された。黎明期特有の熱に煽られ一躍スニーカー市場の主役となった話題性No.1スニーカーだ。
こちらのオール白モデル(ホワイト/ホワイト/ホワイト)はシュプリームとのコラボレーション直後に発売されたもので、コラボアイテムを入手できなかった人の有り余る関心を得ることに成功した。また約1年前に発売され話題となったモアテン"ホワイトガム"を髣髴とさせるデザインが、当時それを狙っていた人たちの購買意欲を再燃させた。
発売前の注目こそ凄まじいものだったが、蓋を開けてみるとそれ程ではなかった。似ているモデルや人気モデルの存在の陰に隠れることとなり、コレクターを振り向かせることができなかったため19位となった。
18位エアヴェイパーマックス(ブラック/アンスラサイト/ダーク グレー)
英語表記:NIKE AIR VAPORMAX
(BLACK/ANTHRACITE/DARK GREY)
発売日:2017/6/10
販売価格:\21,600
値上がり後の価格:\35,800
値上がり幅:\14,200
※ヤフオク17年9月落札
黒を基調としたエアヴェイパーマックスは、当時までに2度しか発売されていないのだが、いずれも限定イベントでのリリースだった。そのためこちら(ブラック/アイスラサイト/ダークグレー)の発売時には大きな話題となったことを覚えている人も多いだろう。
モダンな形状とシックな色使いが相まって、誰からも認められる格好の良さ・美しさがある。モアテンなど名立たるレアスニーカーにわずかに遅れは取ったものの18位に食い込む健闘ぶりはまさしくダークホースだ。これほどまでに高く評価されるとは想像だにしていなかった。
17位エアジョーダン1レトロハイOG(ブラック/ブラック/メタリックシルバー/ホワイト)
英語表記:NIKE AIR JORDAN 1 RETRO HIGH OG
( BLACK/BLACK/METALLIC SILVER/WHITE)
発売日:2017/2/19
販売価格:\18,360
値上がり後の価格:\35,800
値上がり幅:\17,440
※ヤフオク17年2月落札
今でこそストリート系の象徴であるエアジョーダンはバスケットシューズからスタートした。例年NBAオールスターゲーム開催を記念したエアジョーダンが発表される。17年はエアジョーダン1レトロハイOG(ブラック/メタリックシルバー/ホワイト)が発売されたが、こちらは少々悲しい背景をもって生まれてきた。
17年の開催地はノースカロライナ州にあるシャーロットの予定だった。しかし同州で「トランスジェンダーへの理解の拒否」である反LGBT法が施行されると、それに反感を抱いたNBAが開催地をルイジアナ州ニューオリンズへと変更した。
17年モデルでは"この出来事"を歴史に残すため、「これまでに無く、これからも無いエアジョーダン」を創ろうとして生まれてきたに違いない。
史上初めて玉虫色の素材が使われ、青系統に鋭く光るこちらの愛称は"GOTTA SHINE"。GOTTA SHINEとは「あなたは何としても輝かなければ!」の意。誰に向けたメッセージなのか敢えて言うまでもないだろう。NIKEは同様の強いメッセージ性を持ったスニーカーをいくつか展開しており、そのうちの一つがこのランキングの上位に現れる。因みにエアジョーダン6レトロとエアジョーダン31に同じ素材を用いた兄弟モデルが存在する。
16位エアモアアップテンポ(ブラック/ブラック/ブラック)
英語表記:NIKE AIR MORE UPTEMPO
(BLACK/BLACK/BLACK)
発売日:2017/4/15
販売価格:\17,280
値上がり後の価格:\35,800
値上がり幅:\18,520
※ヤフオク17年4月落札
シュプリームとナイキの超大型コラボレーションが控える4月中旬、モアテンのオール黒(ブラック/ブラック/ブラック)モデルが発売された。コラボレーションで多くの関心がモアテンに向くなか、話題性だけでなくデザイン性でも訴えかけるモデルの登場で人気が爆発した。
コラボアイテムの前哨戦と言わんばかりに激しい争奪戦が行われ、現在も人気が継続している。一大イベントの前にはオール黒が、後にはオール白(ランキング17位)が発売された。関心のピークを4月下旬に集中させたナイキの巧みな戦略が功を奏し、多くの人に存在を知らしめたスニーカーとなった。
15位エアモアアップテンポ(ホワイト/ブラック/バーシティレッド)
英語表記:NIKE AIR MORE UPTEMPO
(WHITE/BLACK/VARSITY RED)
発売日:2017/6/29
販売価格:\17,280
値上がり後の価格:\38,800
値上がり幅:\21,520
※ヤフオク18年1月落札
多くの人の憧れを一身に集めた初代モアテン、エアモアアップテンポ"オリンピック"はネイビーのアッパー、白字で「AIR」、挿し色は赤だった。その誕生から約20年、初代と明暗をそっくり入れ替えたような配色のこちら(ホワイト/ブラック/バーシティレッド)が発売された。
モアテンは、TV番組で某ハーフ女性タレントが着用していたのを皮切りに、一気に女性からの支持が高まった。「女性へのプレゼントに」と考えた粋な男性も散見されるなど、微笑ましいストーリーを生んだ名作だがサイズは24cm~と、レディースとして見るには決して優しいとは言えないサイズ展開だ。だがそれでも手に入れたいという女性が急増しているため、小さめのサイズで争奪戦が激化するという面白い現象が起きたのは記憶に新しい。
レディースサイズや女性をターゲットとしたデザインが発表されることになれば、現在までに発売されたモデルの価値はますます高まるに違いない。今は15位といまいち振るわないが、時が経つにつれ価値に気が付く人が増えると予測している。
14位エアモアアップテンポ96(バーシティレッド/ホワイト/ブラック)
英語表記:AIR MORE UPTEMPO 96
(VARSITY RED/WHITE/BLACK)
発売日:2017/4/7
販売価格:\17,280
値上がり後の価格:\44,600
値上がり幅:\27,320
※ヤフオク17年12月落札
96年にバスケットボール選手であるスコッティ・ピペンのためにデザインされたモアテン。05年にピペンのチーム「シカゴブルズ」風のカラーリングを施したモデルが発売され人気を博した。そして17年、このシカゴブルズカラーのモデル(バーシティレッド/ホワイト/ブラック)が復活した。目を引く赤いアッパーに黒く目立つ「AIR」の文字が配置されている。ストリート系の源流だけにコアなファンが付いていることが高騰の要因である。
復刻版は海外で先行発売された。手の届かない憧れのレアスニーカーにファンの気持ちは昂る一方だった。焦らしに焦らされたファンは、日本展開の情報に飛び上がったに違いない。入手するには抽選か転売屋からプレミア価格で買い取るしかなかった。
13位エアジョーダン1レトロ(ブラック/バーシティロイヤル/ホワイト)
英語表記:NIKE AIR JORDAN 1 RETRO
(BLACK/VARSITY ROYAL/WHITE)
発売日:2017/4/1
販売価格:\17,280
値上がり後の価格:\48,000
値上がり幅:\30,720
※ヤフオク18年1月落札
言わずと知れた超ビックネームスニーカーエアジョーダン1、85年の初登場以来16度復刻版や軽いモデルチェンジ版がリリースされたが、レトロモデルの青・黒はこれまでに4度しか発売されていない。最初は1985年のオリジナル版だ。但し日本展開はなされなかった。その後01年と13年と復刻、最新は17年4月に発売されたこちら(ブラック/ロイヤル/ホワイト)だ。復活まで平均して10年かかる計算になる。+10歳と聞いてぞっとした方はプレミア価格で購入する他あるまい。
12位エアマックス97(メタリックシルバー/バーシティレッド)
英語表記:NIKE AIR MAX 97
(METALLIC SILVER/VARSITY RED/WHITE/BLACK)
発売日:2017/4/15
販売価格:\18,360
値上がり後の価格:\49,500
値上がり幅:\31,140
※ヤフオク17年9月落札
エアマックスシリーズは垂直方向にゴツゴツとした印象が強い中、流線形を多用し水平方向の印象を強めた唯一のモデルがエアマックス97。特異でモダンな印象を持つためシリーズでも屈指の人気を得るに至り、これまでに度々復刻版が発売されては大きな話題となっていた。中でも16年12月に海外のみで発売された"Silver Bullet"(シルバー/バーシティレッド)の人気は著しく一躍流行の中心となり、高値で転売・取引されていた。
そのような背景があるなか、17年2月に"Silver Bullet"の再販売・日本展開の情報が公開された。1回目の発売で認知が進み、感心が集中・爆発したタイミングでの再販だった。当然どこでも抽選販売となった。
銀製の弾丸を意味する"Silver Bullet"、西洋では「悪魔さえ撃ち抜ける」という言い伝えから転じて「困難に打ち勝つ」象徴とされている。17年4月は人気スニーカーが相次いで発売されたが、そのような厳しい競争の中でも多くの人の心を撃ち抜いた素晴らしいスニーカーだ。
11位エアヴェイパーマックスフライニット(ディープロイヤルブルー/コンコルド/ピンクブラスト/ホワイト)
英語表記:NIKELAB AIR VAPORMAX FLYKNIT
(DEEP ROYAL BLUE/CONCORD/PINK BLAST/WHITE)
発売日:2017/6/1
販売価格:\24,840
値上がり後の価格:\60,000
値上がり幅:\35,160
※ヤフオク17年6月落札
NIKEはトランスジェンダーの人たちにリスペクトの意味を込めてBE TRUEコレクションを展開している。いずれもLGBTのアイコンであるレインボーフラッグを表現するために7色をどかに配置している。
17年にはBE TUREコレクションにエアヴェイパーマックス(ディープロイヤルブルー/コンコルド/ピンクブラスト/ホワイト)が追加された。アッパーは吸い込まれそうな深いネイビー、約10箇所の着地面それぞれには異なる色を配置してレインボーフラッグをデザインに組み込んでいる。
エアジョーダン1レトロハイOG"GOTTA SHINE"(ランキング18位)同様特別なメッセージ性を帯びたレアスニーカーであり、復刻などが期待できないことがビックネームを追い抜き11位になった要因と思われる。
10位~4位
10位シュプリーム×コム・デ・ギャルソン・シャツ×ナイキ エアフォース1(ホワイト)
英語表記:SUPREME×COMME des GARÇONS×NIKE AIR FORCE 1
(WHITE)
発売日:2017/5/2
販売価格:\32,400
値上がり後の価格:\70,000
値上がり幅:\37,600
※ヤフオク17年5月落札
30年以上表舞台から消えないエアフォース1。変わらず愛されるシンプルなデザインに、ユニークなプリントを施したコラボスニーカーが17年5月に発売された。シュプリーム × コム・デ・ギャルソン× ナイキ エアフォース1(ホワイト) 、当然店に入れた人しか購入を許されなかった。イベントへの参加権を求めて前日から店舗に並ぶ人が現れるなど入手は困難を極めた。ところがあまりに奇抜なデザインのためか、入手難易度の割に値上がり幅が小さいことに驚かされた。予想外の第10位。
9位アトモス×ナイキエアマックス1エレファント(ミディアム グレー/クリア ジェイド/ブラック/ホワイト)
英語表記:NIKE AIR MAX 1
(MEDIUM GREY/CLEAR JADE/BLACK/WHITE )
発売日:2017/3/18
販売価格:\17,280
値上がり後の価格:\648,00
値上がり幅:\47,520
※ヤフオク18年6月落札
スニーカーブームの旗手・エアマックス1。その誕生を記念したイベント「エアマックスデイ」が毎年開催されている。17年はエアマックス生誕30周年だったため、特に熱を帯びていた。
イベントに合わせ、過去最も人気だったエアマックス1を復刻させる企画で選ばれたのがこちらの"ELEPHANT"(ミディアムグレー/クリアジェイド/ブラック/ホワイト)だ。07年に1度発売され、10年越しに復活した。
第1回発売当時、ネットでは2サイトでしか取り扱いがなされておらず、非常に希少性が高い。復刻されたからといっても、その希少性は変わらず入手困難となっている。
8位イージーブースト350V2(ブルーティント/グレー/レッド)
英語表記:adidas Originals YEEZY BOOST 350 V2
(BLUE TINT/GREY/RED)
発売日:2017/12/16
販売価格:\30,240
値上がり後の価格:\86,400
値上がり幅:\56,160
※ヤフオク17年12月落札
16年に初登場したイージーブースト350V2。爽やかなシルエットとハイテクスニーカーらしさを併せ持つアディダスオリジナルスの超人気スニーカーの新色。
縞模様のイージーブースト350V2は16年の初登場以来、17年2月、6月、11月、12月と年間を通してコンスタントに登場しているが、いずれもこのランキングに名を連ねている。話題性を途絶えさせない発売スケジュールは連続ヒットのための布石か。流通量を抑えながら継続的に新作をちらつかせる、まるで馬の鼻先に人参をぶら下げるような販売戦略で市場価値が暴騰している。
なお夏にアースカラーのラインナップが発売されたがそちらからは1つもランクインしていない。
ブルーの挿し色がトレードマークのこちら(ブルーティント/グレー/レッド)、愛称は"BLUE TINT"、発売の半年前から情報解禁がなされていた。17年に一足も縞模様をゲットできていない人は、年末のこちらの発売が片時も頭から離れなかったに違いない。
7位イージーブースト350V2(グレー/ボールドオレンジ/ソリッドグレー)
英語表記:adidas Originals YEEZY BOOST 350 V2
( BOLD GREY/ORANGE/DARK GREY )
発売日:2017/11/25
販売価格:\30,240
値上がり後の価格:\92,926
値上がり幅:\62,686
※ヤフオク17年12月落札
17年上半期、それまでに1度しか登場しなかった縞模様モデルが復活し大きな話題を呼んだ。入手できなかった人にとっては苦い思い出に違いない。そんな中、下半期にもこちらの縞模様(グレー/ボールドオレンジ/ソリッドグレー)が発売されると発表され、ファンの心は沸きあがった。
愛称はシロイルカを意味する"Beluga 2.0"。イージーブースト史上最も多く生産されたとされているが、これには裏があるようだ。ランキング上位でこのことに触れるのでご覧頂きたい。通常30分もしないうちに終わる人気スニーカーのオンライン販売が1時間近く続いていたという話もある。発売・即完売から5日後の11/30に、公式ストアで再販売されるとの情報が国外で流れたが、結局再販は行われなかったようだ。いろいろと人騒がせなスニーカーだ。
6位イージーブースト350V2(クリーム ホワイト/クリーム ホワイト)
英語表記:adidas OriginalsYEEZY BOOST 350 V2
(CREAM WHITE/CREAM WHITE)
発売日:2017/4/29
販売価格:\30,240
値上がり後の価格:\99,360
値上がり幅:\69,120
※ヤフオク17年6月落札
17年は縞模様のイージーブースト350V2がスポットライトを浴びる中、堂々と登場したオール白モデル(クリームホワイト/クリームホワイト)、愛称は"CREAM"。こちらは16年12月に情報解禁がなされていた。4か月間にも及ぶお預けを食らい、相当数の人の関心が集まっていたようだ。
エイプリルフールにはネタとして白と水色の縞模様モデルの画像がネットに広まり、より一層""CREAM""に対する関心が高まった。
同日発売のエアモアアップテンポ(シュプリーム×ナイキ)に負けず劣らず、スニーカーファンとネットを騒がした。4/29日のTwitterは当選報告や当選者を羨む声などで溢れた。
どのようなスニーカーでも、オール黒やオール白は落ち着いた印象から、コレクターだけでなく一般のコンシューマーからの関心もあるため競争が激化する傾向がみられる。
5位イージーブースト350V2(コアブラック/コアブラック/ソーラーレッド)
英語表記:adidas Originals YEEZY BOOST 350 V2
(CORE BLACK/CORE BLACK/SOLAR RED)
発売日:2017/2/11
販売価格:\30,240
値上がり後の価格:\149,000
値上がり幅:\118,760
※ヤフオク17年9月落札
17年イージーブースト350V2の先陣を切ったのがこちら。ローカットである350シリーズはマダラ模様や縞模様などが多かった。そんな中シンプルにまとまった、ダークカラーのモデルはこちら(ブラック/コアブラック/ソーラーレッド)が初となる。
イージーブーストと言うとローカットのハイテクスニーカーを思い浮かべる人が多いが、実際には全部で4系統に分かれる。350系統はローカット、その履き口を絞りモダンに仕上げた350V2系統、ハイカットの750系統、ブーツタイプの950系統。言うまでもなく一番人気は350V2だが750系統も実は今熱い。というのも750系統はこれまでに4度しか発売されておらず、市場を強い飢餓感が取り巻いている。高騰するスニーカーを狙っている人はそちらも調べてみることをお勧めする。
4位イージーブースト350V2(セミフローズンイエロー/ロースティール/レッド)
英語表記:adidas Originals YEEZY BOOST 350 V2
(SEMI FROZEN YELLOW/RAW STEEL/RED)
発売日:2017/11/18
販売価格:\30,240
値上がり後の価格:\187,980
値上がり幅:\157,740
※ヤフオク17年11月落札
これまでにイージーブースト350系統は約15種発売されたが、こちら(セミフローズンイエロー/ロースティール/レッド)は断トツで生産量が少ない。初めから沢山売る気など無いことに疑いの余地はない。こちらの1週間後に発売された" Beluga 2.0"(ランキング8位)がイージーブースト350V2史上最高の販売数量を誇っているというのは何とも面白い話ではないだろうか。こちらは初めからPRのためだけに極少量だけ市場に出されたのだ。因みにだが、イージーブーストの販売戦略を見ていると、デザインの転換点となるモデルは少量だけ世に出してみて反応を伺い、その後バリエーションを展開する傾向があるようだ。
偽物が出回ったため、見分ける方法を掲載しているサイトが賑わうなど、社会的な盛り上がりを巻き起こしたイージーブースト350V2、ランキング上位に相応しい注目度だった。
TOP3
3位シュプリーム×ナイキエアモアアップテンポ(レッド)
英語表記:SUPREME×NIKE AIR MORE UPTEMPO
(RED)
発売日:2017/4/29
販売価格:\21,600
値上がり後の価格:\200,000
値上がり幅:\178,400
※ヤフオク17年4月落札
シュプリーム×ナイキのエアモアアップテンポ、通称シュプテンポ。年初に雑誌にて写真が公開されていた。発売から1週間程前になって急に発売日が公開された。店舗では4/29、オンラインストアでは5/1に発売となった。4/28の夕方には店舗の前に長蛇の列ができ、夜には並ぶことすら許されなかったという。3色発売された中で特に人気が高いこちら(レッド)は発売当月に、プレミアム価格で20万円で取引された。
スニーカーのオークションでは、発売日が近いほど高値が付く傾向がある。高く売りたいならなるべく早く、安く買いたいなら時間を置いて取引するのが良いだろう。
ここ数年で急激に知名度を上げたシュプリームは、三代目 J Soul Brothersなど男性アーティストが着用していたことから流行したと言われている。急上昇するもの同士、シュプリームとモアテンのシナジーで17年を代表するスニーカーが堂々の3位。
2位カウズ×ナイキ エアジョーダン4レトロ(クールグレー/ホワイト)
英語表記:adidas Originals AIR JORDAN 4 RETRO
(COOL GREY/WHITE)
発売日:2017/3/31
販売価格:\41,040
値上がり後の価格:\229,900
値上がり幅:\188,860
※ヤフオク17年4月落札
グラフィックデザイナーKAWSとのコラボレートモデル(クールグレー/ホワイト)が17年に発売。KAWSと言えば、キャラクターの目を×印に書き換えたアートで有名だ。本モデルは、形状はそのままに素材を工夫を加え、ジャンプマンの代わりにKAWSのトレードマークである××印が刻印されている。
スニーカーでは珍しく世界同時発売だった。日本だけで品薄ということはよくある話だが、世界中で同時に入手困難な状態となったため一部コレクターの常套手段"海外からの取り寄せ"も封じられる形となってしまった。日本ではSports lab by atomos新宿・心斎橋とジョーダンブランドショップTokyo23の3店舗のみでの発売だった。「新宿に2,000人を呼び寄せた」との逸話があるが真偽は不明。発売から数か月後に色違いモデルの情報が解禁されたため、再び話題となったことが高騰を後押しした。こちらが1位だと予測していた方は多いのではないだろうか。
1位イージーブースト350V2(ホワイト/コアブラック/レッド)
英語表記:adidas Originals YEEZY BOOST 350 V2
(WHITE/CORE BLACK/RED)
発売日:2017/2/25 & 2017/6/24
販売価格:\30,240
値上がり後の価格:\230,000
値上がり幅:\199,760
※ヤフオク17年3月落札
白地に黒のストライプ、愛称は見たままの"ZEBRA"(ホワイト/コアブラック/レッド)。これまでマダラ模様が特徴的だったイージーブースト350系統だが、16年に縞模様が初登場し話題となった。数か月後、多くの人に縞模様の存在が知れ渡り注目が集中した最高のタイミングで" ZEBRA"の発表がなされた。スニーカーを追う人なら否が応でもこの美しさに魅入ったに違いない。後に分かることだが、生産量が極めて少なかったようだ。待望を通り越し渇仰の声が上がる中、4か月後に再販が行われた。ごく一部の人しか保有していない、正真正銘のレアスニーカー。
この記事のライター
木村一志
求めていたものは見つかっただろうか。
当サイトでは、この他にも靴修理職人直伝の靴手入れ法など、靴にまつわる質の高い情報を掲載・追加してゆく。
現在は革靴の情報がメインではあるが、今後それだけでなく来訪者のライフスタイルに適した情報も公開する予定だ。
「靴について何か知りたいことがある」そんなときに帰ってきて頂ける場所となれるよう努めているので、時々覗いてもらえたら幸いだ。