ワークブーツの歴史を辿る

ブーツは周囲の環境から足を守るために誕生した。
そこから機能性を追求し、登山や工事といった過酷な状況下でも耐えうるようなワークブーツへと発展した。
ワークブーツは現代においては、足を守るアイテムのみならず、
ファッションアイテムとして多くの人から支持を得ているのだ。

このワークブーツには、長い歴史がある。
今回はその歴史を辿ってみよう。
その魅力を再認識するきっかけにしてもらえれば幸いである。

ワークブーツの発祥

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現代においては、ワークブーツはファッションアイテムとして多くの人々から愛されている。
しかし、元々ワークブーツは労働者の作業用として、足を守るためのアイテムであった。

靴自体、足を守るための重要なアイテムとして、遥か昔より使われてきた。
ブーツは靴本来の「足の保護」の機能を強化し、足のみならず"脚"全体を守るために作られた。
その中で森林伐採や農業といった特定の労働者の使用に特化したものが"ワークブーツ"と呼ばれるようになっていったのだ。

歴史を辿る-19世紀におけるワークブーツ

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ワークブーツがどのように進化していったのだろうか。
ここではその道筋を辿っていってみよう。

ワークブーツはアメリカで生まれたメーカーが多く、
レッドウィングやホワイツ、ウエスコといったメーカーが有名である。

そんな中でも最も代表的なワークブーツのブランドはレッドウィングである。
1905年にアメリカミネソタ州のレッドウィングという名の街で誕生し、
現在に至るまで100年以上の歴史を持っている。

誕生以来、労働者たちの足元を支えてきており、
"キング・オブ・ワークブーツ"と称されるほどである。

革新をするのではなく、昔から変わらぬ姿勢と製法を貫き、
職人の魂が込められたワークブーツを作り続けている。

レッドウィングがアメリカのワークブーツの歴史を表しているといっても過言ではないだろう。

創業当初はクラシックな形のワークブーツが作られ、
1930年代には、森林伐採用のロガーブーツや、鉄道機関士のためのエンジニアブーツが生み出された。
それぞれの作業に合うように作られた高いクオリティのワークブーツは高い評価を得た。

1950年代には「アイリッシュセッター」や「ペコスブーツ」と呼ばれる、
ロングセラーとなるモデルが生み出され、現在まで作り続けられている。

また、特に古い歴史を持つアメリカのブランド、ホワイツは高品質なブーツを造るという目標の下、
ワークブーツを造り続けることでその評価を高めてきた。

同じくアメリカのブランドである、ウエスコも、高い技術力を持ってハンドクラフトによる高品質なブーツを造り、
創業当初から労働者たちの足元を支え続けてきた。

このように誕生から現在まで1世紀近く、
ワークブーツは常に働く人々の足元に寄り添って、世界中をのファンを魅了し続けてきたのである。

おわりに-現代におけるワークブーツ

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労働者のために生み出されたワークブーツは、
現代においては、ファッションアイテムとして幅広い層の人たちに履かれるようになっている。
ファッション雑誌などを見てみても、よくワークブーツが見られるだろう。

スニーカーや革靴とは違った雰囲気を出すことができるし、
デニムやチノパンといったアイテムと合わせやすく、カジュアルなコーディネートに選ばれやすい。

この記事をご覧になっている方々も、
ぜひお気に入りの1足を見つけて、ワークブーツというアイテムを楽しんでいただきたい。